私です。画像は6v6の戦闘シーンをストアページより。
パルワとLast Epochをあらかたやってしまったので新しいゲームに手を出します。今回は前々から気になっていたSiralim Ultimate。
起動して10分で「あ、このゲームやべえな」と思ったので日記にします。
ストアページで公式が豪語して「ポケモンとディアブロの融合、より正確にはドラゴンクエストモンスターズとPath of Exileの融合といったところだろうか」と書いているのは誇張でもなんでもないのでしょう。やばいよこれ。
なんかモンスターの性能が開始5分でヤバいという話と、遊ぶ敷居は見た目より低いという話をします。
バカのカタログスペック
・モンスター1200種以上(色違い等の水増し無し)
・全種族のモンスターに固有の特殊能力
・融合して2種類の特性を持つモンスターを作ることも可能(外見も親を混ぜて引き継ぐ)
・6v6の戦闘
・プレイヤーには特殊能力があり、ジョブ数40以上
・モンスターにはアーティファクト(装備品)を持たせられる。素材は1000種類以上
・モンスターにはスペルジェム(呪文詠唱権)を持たせられる。呪文は600種類以上
・アーティファクトもスペルジェムもクラフト可能
お前頭大丈夫か?という感じの狂った触れ込みです。
だけど、正直言って最初は私も怪しいと思ったんです。「随分と大層なことが書いてあるけど~……、いざやってみると無駄に数だけ多くてほとんど似たよう効果ばっかりだったり~……、使えない能力が多かったり~……、あるいは無駄に複雑なだけでやってて面白くないんじゃないの~……?」と。
でも起動してすぐわかった。ヤバい。このゲームは多分ヤバい。カタログスペックは嘘じゃない、というかカタログスペックよりもずっと中身はヤバい。
長時間プレイしていないからまだ皆も買おうとかまで言えないのだが、だけど多分これは非常に高い確率でヤバいゲームだ。いや、もう、ほとんど確実に。
ストアページを見ると日本人ユーザーからの評価は総じて好評で、前作からのファンが多いみたいだ。この評判はきっと嘘じゃない。
スタート5分で配られるバカのスターターカード2枚
(※ここでの「スタート5分」というのは、「オープニングを読んで、ジョブを決めて、チュートリアルが始まってから5分」ということ。起動して5分ではない。)
ジョブはInquisitorにした。後から変えられるらしいが結構悩んだ。
ジョブ毎に最初にもらえるポケモンが違う。Inquisitorのお供であるValkyrie Scoutくんの固有能力を見てみる。なんかいきなりやべえことが書いてある。
闘争か逃走か
このクリーチャー以外のあなたのクリーチャーが敵にAttackされたあと、その敵に対してこのクリーチャーはAttackする。ダメージは通常の50%になる。
おいおいおいおい。
1ターンに最大6回追加で殴るってことか……?
50%*6は300%のダメージだ。これだけでも強いだろうに、ゲームが進めばAttackの追加効果とかも充実してくるはずだから、これは物凄いことにならないか……?(そしてすぐにこの嫌な予感は現実になる……。)
もちろんこの特殊能力はValkyrie Scout本体が殴られたら発動しないのだが、このゲームにはProvoke(挑発)という基本コマンドがあり、次のターンまでターゲットを強制することが出来る。壁役にProvokeさせればValkyrie Scoutが殴られないようにすることは容易に可能だ。(そして、その壁役が「殴られる度に何かを発動する」能力を持っていたとしたら……?)
……最初の1体の時点でこんなやべえコンボパーツの塊みたいなのが配布されて大丈夫なのか???
(※ちなみに、このページは全部拙訳。日本語Wikiがあるらしいがネタバレが怖いので開いていない。メカニクスが複雑に見えるため、訳文はゲームの仕様上の正確性を重視している。読みづらいけどご容赦。)
まあ、しかし、アレだな。これはきっと御三家的なアレというやつだ。ジョブ毎にもらえる特別なキャラであるから、長く使えるようなコンボパーツであるのも当然であろう。御三家だから特別に強いだけだろう。他のキャラはここまで強力ではないだろう。
ん? なんかチュートリアル中に2匹目をもらったぞ。これはジョブ関係なくもらえるらしいな。ちょっと能力を見てみるか。
再活性
このクリーチャーがAttackしたあと、このクリーチャーはランダムな味方を蘇生する。蘇生時の保有体力はそのクリーチャーの最大体力の50%になる。
私「」
いや……………………
バカか………………………………???
落ち着いて状況を整理しよう…………。
私の手元には……開始5分で2体のモンスターが配られた……。
片や、自前で1回+敵の行動に応じて最大6回、1ターンに最大7回殴るマン……。
片や、殴る度に死んだ味方を蘇生する意味不明な頻度の絶対蘇らせるマン……。
こういうのって普通……ゲーム終盤というか……そういう時期に手に入る能力なんじゃないのか……?
これがチュートリアルで配られるゲームって……なんだ……???
というか……なんだ? その……「殴る度に1回蘇らせる」っていうのは……つまり無限蘇生が前提のゲームなのか……?
薄々嫌な予感はしていたが、Inquisitorの固有スキルを漁っていたら実に恐ろしいテキストを上位スキルの中に発見することになった。
安息へと横たえる
全ての敵は1回の戦闘においてそれぞれ1回しか蘇ることができない。
こんなスキルがわざわざジョブ固有であるということは、裏を返せば敵が2回以上蘇って困る局面が出てくると言うこと。
……そういうゲーム、ってことね……。
チュートリアル終了後5分で配られる大量のバカのカード(※一部)
ストーリーの都合でApocranoxという神様の助力を得るため、最初のダンジョンに突入します。ストーリーはマジでどうでもいいので言及しないことにします。実際このスクショもメチャクチャセリフが長いけど別に1文字も読まなくても「3階まで潜ってKiichiってボスを倒してね☆」ってご丁寧にクエスト欄が誘導してくれるのでマジですっ飛ばしていいです。(今のところはちゃんと読んでるが……。)
おうおう、来た来た! 新しい敵ですよ。
このゲームの捕獲についてですが、数を倒してるだけで自動で仲間にする権利がもらえるので神経を尖らせる必要はありません。いっぱい倒して仲間にするぞー!
(※最初のダンジョンのスクショを取り忘れた都合で後から取ってます。最初は6体のフルパにはなりません。許してね)
まあゆーて、最初のダンジョンやろ? さっき配られたキャラは所詮チュートリアルだから強いわけで、のっけからそんなヤバいのが雑魚敵に出てくるわけないやん。まあいくつか捕まえて性能見てみようかn
獣の本性
あなたのクリーチャーはすべて、バトル開始時にダイアウルフを3スタック得る。この特性の効果は重複しない。
ダイアウルフ
ダイアウルフを持つ存在がAttackした場合、その対象に対してダイアウルフの回数だけ追加ダメージを与える。このダメージは1回につきSpeedの30%になる。ダイアウルフは5までスタック出来る。
要約:こいつがいると味方がAttackする度に3回追加攻撃が発動するから1ターンに18回追加攻撃できる。ただし、追加攻撃の威力は低く、Attack扱いではない。
(Valkyrie Scoutの効果が6回発動すれば当然更に追加で18回殴ることになる……。)
自然の祝福
あなたのクリーチャーは常に治癒を得る。あなたのクリーチャーが受けるダメージは15%少なくなる。この特性の効果は重複しない。
治癒
行動順が回ってきたとき、治癒を持つクリーチャーは体力を30%回復する。
要約:こいつがいると味方がマジで死なねえ
……このゲームは本当に色々と大丈夫なのか?????????
どう考えてもヤバい。仮に遊戯王だったらメタデッキの展開軸か出張パーツになれるような効果をその辺の雑魚敵が持ってる。えぇ……。なんだこれ……。
しかもここで紹介できたのは一部で、汎用的な能力を持つものに限っています。特定の種族や攻撃方法とのシナジーを持つ特殊能力もあからさまにヤバいことが書いてあるので、後々牙を剥いてくるのだろうな……。
それでも最初のボス戦はアッサリ負けました。味方全体にBleeding(行動順が回る度にHPが30%減少)を特性で付与され、ボス本体の攻撃でユニコーンを一撃で抜かれて蘇生不能になって終わり。特性がOPだろうとレベルが流石に全く足りなかった。
これだけバカのカードゲームやっててもレベルがちゃんと役割持ってるのは良いね。育成ゲームとしてのやりがいがある。
出直してボスを倒し、ダンジョン2層目です。メッセージを読む時間を除いて30~50分で辿り着けると思う。
ちなみに出てきた奴らの固有効果を左から順に簡潔に書くと、
このクリーチャーがAttackするとき、前回自分がAttackしてから自分が受けたダメージを追加で与える。
このクリーチャーは常に治癒と吸血を持つ。このクリーチャーはどのような影響からの回復であっても100%増加した量の回復を受ける。(吸血を持つクリーチャーは与えたダメージの25%を自分の体力として得る。)
このクリーチャーがAttackまたはSpellで与えるダメージは、「このクリーチャーの現在の体力-対象の体力」の値だけ増加する。
反撃する壁役マン、殴りまくって絶対死なねえマン、体力差で問答無用で殴り殺すマン、また随分と個性的な奴らが出てきましたねえ……。
カードゲームのテキストは単純なほど強い。このゲームのテキストはほとんど単純。要するに完全なバカのカードゲームなのである。
ちょっと暫く飽きそうに無いなコレは……。
すげえゲームって感じがするのでしばらくやってみます。
とにかくメチャクチャ遊びやすい
ここから下はこのゲームって見た目よりめっちゃ遊びやすいよって話をします。
こういう込み入ったゲームって、たいてい操作が複雑で嫌になりますよね。でも大丈夫。なんとこの画像がこのゲームの全てです。
WASDで移動、Qでメニュー開く/キャンセル、Eで決定。(あとFでオプション。)これ以外の操作はありません。アローキーで移動してもいいよ。
要素が膨大なためメニュー画面は少々込み入りますが、NPCの説明をしっかり聞いて、序盤で自分に必要なものを把握すれば迷うこともありません。
戦闘も操作は楽です。ターボモードや行動指定マクロもある。
操作関係で尻込みする必要はない。
そして肝心の我々が使用する拠点ですが、
これで全部。ビビるくらい狭い。縦3画面しかねえ。(右下の召喚室はちょっと映らなかった。)
右下で召喚して、左下で編成整えて、真ん中でアーティファクトとジェム整えて、そんじゃ上のポータルからダンジョンさっさと行ってくださいね拠点歩くのとかマジで時間の無駄ですからという気概を感じる。そして肝心のダンジョンはよくあるランダム生成で移動に困る可能性はゼロです。なんという効率厨親切設計なんだ。マイクラとかで豆腐しか作れない私には極めて親近感がある。
見た目がゴツい割にゲームの作りが100%現代なんだよな……。
他にも、戦闘後パーティは自動で全回復する、死亡しているキャラにも経験値が平等に入る、などストレスなく遊べるように随所で工夫されています。
現状不満があるとしたら、階を進めるためのお使いクエストがダルいくらい。まあ新しい敵バンバン出てくるしレベル上がるしProject(クエストみたいなもん)を進められるし別に良いか……。
あとゲーム開始時のジョブ選択ですが、ストアページに何故か和訳が載っているのでそっちを読むと早いです。
必要な英語力
このゲームは残念なことに圧倒的なボリュームを誇りながら全て英語で、他の言語には一切対応していない。まあこれを翻訳しようという奴は多分いないだろう……。
というわけでどのくらいの英語力でこのゲームが楽しめるか書いておく。
私は一応メッセージを全部読んでいるが、ストーリーは割とどうでもいいので全部飛ばして構わない。
読む必要があるものとしては、現在進行中のクエストの目的、施設NPCのセリフ、各キャラの固有特性、戦闘中のメッセージ。この程度読めればプレイには支障がない。また、ゲームシステムに関わる部分は平易な英語で書かれているため、要求されるレベルは想像されるより全然高くない。PoEやLast Epochを英語で遊んでるなら間違いなく余裕だろう。
このためプレイスタイル的には、メッセージを全部連打で飛ばして気になったところだけ読むスタイルで十分楽しめるはず。
ただしチュートリアル中はかなり重要なことを言われるので施設NPCとの会話は絶対に読んだ方が良い。
オープニングは10分あれば終わる(ジョブ選びに悩む時間は除く)。チュートリアルも、人によるけど20分はかからないだろう。そこさえ過ぎればシステムは極めて単純で「拠点も超コンパクトですガンガン効率厨でダンジョン潜ってください^^」みたいな意図が透けて見える作りなので最初の30分さえ耐えれば無限の楽しみが待っているという感じだ。
問題はお値段かな。日本で定価2300円は少し高めだ。だけど開始1時間の時点で明らかに2300円どころじゃないヤバいブツが潜んでいる感じがするんだよなー……。
明らかに地獄めいた沼に片足突っ込んだ気がするので続報を待たれたい。体調が悪いし続きを書くかは分からんが……。