ブログを作っては消すのやめろ

ゲームの記録とか、稀に読んだものとか用です。

20220724 テロール先生の怪しい授業 (1)

私です。画像は最高にかっこいい教授です。スパダリです。

7月前半は随分と散々な日々が続いたものでした。いろいろなところで書きましたが歯と顎がイカれました。睡眠中の歯ぎしりは重度になると恐ろしいものがあります。

6月は卓修羅状態でした。世間一般的な卓修羅と比べたら(笑)な量しか入ってなかったけどうつ病患者のほぼ限界を攻めてしまった。うう。

 

色々やったとはいえ、他人が関わらない趣味へのハードルの高さはどうしても変わりません。ハードルを下げていきたいので読みたかった漫画を読みました。

 

やたら台詞回しのかっこいい先生がテロリストについて講義をする漫画です。無料サンプルの範囲から好きなくだりを2個引用しておきます。

「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」自体は有名な格言ですが、ほんのちょっとアレンジして流れに突っ込むだけでどうしてこうもカッコ良くなりますかね。良いな。良い。こういうのが良いんですよ。

話自体も普通に面白いです。格好良いセリフ回しが好き or こういう話に興味があるなら読んでみると良いでしょう。ご時世ですし。

 

以下は内容を少しだけ踏まえた雑記です。漫画の主眼はあくまでテロリストであってカルトや宗教ではないのですが、ご時世もあってどうしてもそういう風に読んでしまう部分が多いのでそれについて書いています。

 

 

先に断っておきたいのだが、所謂カルトだろうがそうでなかろうが、私は宗教それ自体に批判的でも懐疑的でもないし、ご時世的な団体にだって良くも悪くも興味がない。

というのも、大昔から私にとって宗教とは主に以下のような動機で信仰されるものだからだ:

 

創価学会と会社―戦後日本の都市にあらわれた「二つのムラ」―|タサヤマ|note

佐藤は1965年に仙台市の学会員を対象に社会調査を行い、学会員の入会動機づけとして「経済的・肉体的・精神的な悩み」が大きかったことを認めつつ、これと並んで「コミュニケーション的紐帯の欠如」という要因があったことを指摘している。

 これは「入会動機」と「入会したことで得たご利益」を集計した表なのだが、どこかおかしい点に気づかないだろうか。そう、「生活苦」で入会した人間が全体の半数近い24人(48%)にもおよんでいるにも関わらず、信心して得た功徳として「仕事」をあげている人間がなぜか6人(12%)しかいないのである 。その代わりあげられているご利益体験は、「精神上」や「家庭面」といった人間関係的なものに集中している(佐藤1965:66)。つまり素直に解釈すれば<生活は貧乏なままかもしれないが、しかしその貧しさを分かち合えたり相談したりできる仲間ができたのでこれを功徳と考える>という生活態度を想像することが出来よう 。でもこれ、なんだかおかしくないだろうか。まるで財宝をもとめて冒険の旅に出て、結局お宝は見つからなかったけれど、振りかえってみればこの冒険をすることでえた仲間たちとの出会いこそが最高の財宝だった、みたいな少年ジャンプ的欺瞞を感じないだろうか。しかし彼らがその体験を持って信仰を継続している以上、誰がなんと言おうとそれが「ご利益」なのであるし、それが彼らの「信仰理由」なのである。

(※強調は原文ママ

 

この文章は私の宗教への見方を大きく変えたものだが、誰が読んでも面白いと思うのでリンクを貼って引用しておく。noteの内容も今日読んだ漫画の内容と一部被るところはありつつ違う路線で面白いので凄くオススメする。ちなみにこのnoteを書かれた方はこれがきっかけで本を一冊出している。note末尾にリンク有。

宗教のことを「宗教」という何か得体の知れない縁遠い存在だと思っていると永遠に分からないことがあるし、時として痛い目を見ることもある。本当に「宗教」が機能するのは、主に人恋しさだとか寂しさだとか、私達に極めて身近な切迫した欲望に対してなのであって、宗教団体の末端にいるほとんどの人間は意外と本気で信仰しているわけではなかったりして、それを知らずに自分とは無縁なものだと思っていると気付かない内にのめりこんでしまったりする──それこそ、創価学会のようなまともなところではなく、何かしらのカルト団体に。

もちろんそんな簡単な役目が宗教の全部だとは言わないが、少なくとも神を信じたり教義を守るのが宗教の機能のメイン部分ならばピューリタンやクエーカーが白い目で見られることは無かっただろう。

「人がどうやってカルトにハマるのか」「何故自爆テロを行ったりするのか」を様々な面から、一貫して身近な欲望に落とし込んで理解可能な形で描くのが上の漫画である。

作中で語られる「どうして誰も寄り付かないあからさまなカルト団体がいつまでも健気に大学内で勧誘を続けているのか? 勧誘に成功することなんて永遠に無いと自分達が一番分かっているのに?」についての回答は結構感動してしまった。これを読んでいる人はちょっと考えてみてほしい。分からなかったら買ってみよう。

 

ところでこの漫画の読み切りの部分で何かしらの強い違和感をもった人は、とても鋭い。そんな人にはますます是非読んでみて欲しい。

 

なんか文章の流れも良くないし締めも思いつかないな、と思ったけど今はとりあえず何か日記にするのが目的なのでこれで更新しておく。