私です。将棋の日記は久しぶりです。
うつ病により勉強の類を暫く全て諦め、将棋も完全な趣味として割り切る事を余儀なくされました。
当然ながら棋力は低迷の一途を辿り、「もう3級すら無いんじゃないかこれ」とずっと思っていたのですが、実は全然そんな事はなく普通に昇級したのですが、うつ病は私が思っていたより遥かに恐ろしいという事が分かったのでついでに書いておきます。
タイムラインにうつ病をお持ちの方や、病みがちの方が多いため、冬は寝とけという意味合いを込めて残しておきます。
目で見てわかるうつ病の恐怖
以下、私の月別成績をご覧いただければと思います。特に冬に注目してください。
一般に、うつ病は冬に悪化する事が知られています。理由をむっちゃ簡単に言うと、冬は日照量・日照時間が少なくなり、日照はうつ病と関係が深いためです。
分かりやすくするために冬の間だけ線で区切ってみましょう。
11月に向かって急激に棋力が下降し、レートも3級未満になっているのが分かるかと思います。体が冬に慣れても棋力は回復しません。12月22日の冬至が終わっても日照時間が短い季節が続きます。結局不調は2月まで尾を引き、2月が終わると何の前触れもなく棋力が急上昇します。プラトーを抜けたとかでは無いと思います。
7月に一瞬だけ謎の下降が見えるのは、この時別の理由で普通にメンタルを病んでいたからですね……。
対局数だけは無駄に多く昇級時が4186局目なので実践で上昇する幅がもうゼロに近いこと、勉強という勉強をほぼしていないということを考えると、純粋に体調のみで棋力が変動しているものと考えてあまり問題は無いと思います。
今更ですがうつ病って凄い恐いですね。冬に将棋やってる間も「ダメだなー」という感じはずっとあったんですけど、自分の脳にここまでのデバフを永続的にかけられていたことには全く自覚がありませんでした。うつ病になってから長いですが、ここまでハッキリとした形で突きつけられたのは多分人生で初めてだと思います。冬とうつ病の怖さを改めて、改めてね。認識しましたよね。もうね。
冬はジタバタしないで寝てるしかないです。でも次の11月まであと6ヶ月と1週間しかない。怖い。普通の人の半分しか人生がない。
一応やっていたこと
タイムラインに無茶苦茶強い人がいて棋譜を上げるとよく出てくる形の詰みがあったのを教えていただけたりします。（本当にありがたいです……。重ねていつもありがとうございます。）その時だけは脳が許す限り真剣にやっていました。何事も先達は大事です。
しかしながら悲しいことに、それが急に生きてきたのもまた2月を過ぎてからです。「これゼミでやったやつだ！！！」という勝ちが明らかに増えました。本当にやってよかったです。ありがたいしか言葉がない……。
一応5手詰めとかも稀にやっていましたが、この1年で100問出来ていなかったと思います。
変えたこと
・一番使う戦法：右四間飛車
・対三間・対向かい飛車では普通の居飛車に（アドバイスに依る）
・相手が一手損角代わりで来た時の親の顔を覚える（覚えたのは良いが11～2月は覚えたから何という感じで負けていた）
・こちら先手で▲26歩△84歩▲76歩の後に△85歩の場合は可能なら相掛かり棒銀に移行する、2筋の歩切れてるのは強い、棒銀はつよい
・相手が急戦棒銀系の場合は矢倉に移行する
・相手が（ゴキゲン）中飛車の場合は47銀67右金の形を即座に作り、そこから高美濃の天守閣を目指す。端角を防ぐために右の端は受ける。5筋を厚く抑えてとにかく相手のペースにさせない。
・脳死矢倉はこちらがカニ囲いの段階で仕掛けて何もさせずに殺す
戦績
昇級した瞬間のスクショ。
2級54%の方に勝って昇級したなら恐らく棋力として十分でしょう。嬉しいです。
得意囲いと得意戦法があまりにも酷い事になっていますが気にしない気にしない。普段は雁木まで組んだりもう少し固くしたりするのですが、脳死矢倉を見て右四間で即座に仕掛けるのがこのレートだとちょっと強いので得意戦法がカニ囲いになっているのだと思います。相手がまともなら雁木や天守閣で戦うことが一番多いです。船囲いも大概ですがカニ囲いはいくらなんでもヤバいです。
また、右四間飛車が9回/月になっていますが、ウォーズの判定が謎なだけで、棋譜検索ではほとんどの棋譜が右四間飛車として表示されます。
そして特筆すべき事として、勝率が.434まで上昇しました。2月まで.431からビタ一動いていなかったので、総対局数を考えると凄いことだと思います。
棋力チャート。少し前までは守備力2.7あったのが攻撃力と芸術力に寄った感じです。4月に入って急に変動しました。早指力なんて必要ねえんだよ！！！戦術力は知らない子ですね……
前は決めきれる時に決めに行けずに、受ける時間が無駄に長く守備力が高く出ていたものと感じます。実際、勝てるようになったのと同時に中盤から終盤に入る速度が早くなりました。もちろん算段無く入ることはしませんしこちらから行った場合は大体勝てているはずです。「今行けば決めきれる、最低でも優勢になる」というのが急に見えるようになったのも2月を抜けたあたりです。
それと中盤のねじり合いが異常によくなりました。見える。5手先が見える。当然のように見える。相手の狙いも見える。ヤバい。逆にこんな事が見えていなかったのか。うつ病、本当に怖いです。
最後に
うつ病患者は冬の間何もしないで寝てろ。以上です。好きな事をやればやるほど辛い思いをすると思うので、なにかやるにしても、「これは完全に冬を乗り切るための暇つぶし」と一旦割り切ってしまうか、他のことをした方が良いと思います。最近はVtuber界隈のにじさんじとか見てると頭を使わず無限に時間が潰せるのでオススメです。資金に余裕があればSwitchを買いましょう。Switchが無かったら今頃死んでいたか冬デバフを抜けるのがもっと遅かったと思います。
先崎学『うつ病九段』、まだ読めていないのですが一体どれほどの内容なのでしょう。うつ病は引きずる病気なので寛解されていると良いのですが、どれほど戻っても冬の間は再発したり微妙に戻る事が多いので、初心者にも満たない人間ながら先崎九段の事は心配です。快方を祈ります。
そして何より、私の大切なうつ病患者の皆様へ。
生きてください。
